ホイールアライメントとは!調整サイン・方法・料金・メリットを解説!

ホイールアライメントとは?

ホイールアライメントとは、自動車に対してホイールの位置や角度を正確に調整する作業のことを指します。
日々の走行、車止めや縁石にぶつかる衝撃などの影響でホイールの位置がずれたり、角度が変化したりすることがあります。ホイールアライメントは車の安定性、タイヤの均等な摩耗、燃費の向上など、様々な利点をもたらします。

ホイールアライメントが必要な理由

ホイールが正しい位置や角度になっていないと車の安定性に影響を与え、下記のような現象が起こります。

  • 走行中に車がふらついたり、ハンドルが揺れたりする。

  • タイヤの均等な摩耗が妨げられ、タイヤの寿命が短くなる。

  • 車が不要な摩擦を生み出し、燃費が悪化する。

上記のような現象が見られた際、もしくは予防する際には、ホイールアライメントが必要となってきます。

ホイールアライメントを行うメリット

ホイールアライメントを正確に調整することには、いくつかのメリットがあります。

安定した運転

正確なホイールアライメントは、車の操縦安定性を高め、運転中のふらつきやハンドルの揺れを軽減します。これにより安全性が向上し、運転の快適さが増します。

タイヤの均等な摩耗

ホイールが正しい位置と角度に配置されていると、タイヤは均等に接地し、摩耗が均一になります。均等な摩耗はタイヤの寿命を延ばし、タイヤの交換頻度を減らすことができます。結果として、経済面でメリットがあります。

燃費改善

ホイールが適切な位置に配置されていると、タイヤの抵抗が最小限に抑えられます。これによりエンジンへの負荷が軽減され、燃料効率が向上します。燃費の改善により燃料費の節約につながり、こちらも経済面でメリットがあります。

ホイールアライメントの調整が必要なサイン

車の運転中や駐車時にタイヤを見て、下記のようなサインが見受けられましたら、ホイールアライメントをおすすめします。

  • 直進時に、車が左右に引っ張られる感覚がある。

  • ハンドルを切ったときに、異音や振動が発生する

  • タイヤは真っ直ぐなのに、ハンドルが中立位置ではなく斜めに傾いている。

  • タイヤの内側か外側だけ減りが早い。

  • 一部のタイヤだけ減りが早い。

ホイールアライメントの調整に関わる4つの角度

ホイールアライメントの調整には、主に以下4つの角度が関与します。

トー角

タイヤを上から見た際の、タイヤの傾きを示す角度です。
車の直進安定性、ハンドリング性に影響しています。内側(トーイン)状態だと直進安定性が向上し、外側(トーアウト)状態だとハンドリング性が上がります。
一般的にはトーゼロの状態か、わずかにトーイン状態になっています。

キャンバー角

車を正面から見た時に、タイヤが車体に対して傾いている角度です。
キャンバー角も車の直進安定性、ハンドリング性に影響しています。タイヤの上部が内側に傾く「ネガティブキャンバー」と、外側に傾く「ポジティブキャンバー」の2種類があり、一般的にはわずかにネガティブ状態となっています。

キャスター角

ステアリングの軸と垂直なラインとの角度です。
車の直進安定性に影響を与えます。キャスター角が前方に傾く「マイナスキャスター」と、後方に傾く「プラスキャスター」の2種類がありますが、大きくずれていなければトー角とキャンバー角の調整で補うことが多いです。

キングピン角

ステアリング軸とタイヤの上下軸との角度を示します。
ステアリングの応答性や操縦安定性に影響を与えます。量販店では重視していない店もありますが、キングピン角はアライメント調整で重要な項目です。

ホイールアライメントの調整方法

ホイールアライメントの調整は、専門の自動車整備士や専門店で行われることが一般的です。調整作業では特殊な測定器具を使用して、各角度を確認し調整を行います。また車両のメーカーやモデルによって作業内容が異なるため、各車種にあった手順に従う必要があります。

一般的なホイールアライメントの調整方法には、ボルトや調整ナットを緩めて角度を微調整する方法や、特殊な調整パーツを使用して角度を変更する方法があります。
正確な調整には専門的な知識と経験が必要ですので、DIYでの調整は推奨されません。

ホイールアライメントの調整にかかる料金

ホイールアライメントの調整にかかる料金は地域や店舗、車種などによって異なります。
一般的には作業時間と調整に使用される道具や機器の料金が含まれており、平均的な相場としては10,000円から20,000円程度です。ただし高級車や特殊な調整が必要な車種の場合、これ以上の料金がかかる場合があります。

ホイールアライメントの調整料金は、車両の安全性や快適性に直結する重要な作業です。適切な予算を確保して、信頼性のある専門店や整備工場で調整を受けることが推奨されます。

ホイールアライメントを自分で調整する方法

ホイールアライメントの調整は専門的な作業であり、特殊な道具と知識が必要なため一般的にはDIYでのホイールアライメント調整は推奨されません。誤った調整や不適切な作業が車の安全性や走行性能に悪影響を与える可能性があるためです。

しかし一部の車種では一部の角度の調整が可能な場合もあります。例えばトー角の微調整が可能な車種では、特定の調整ナットやボルトを緩めて微調整することができる場合があります。
ただし専門知識と適切な測定器具が必要であることは忘れず、慎重に作業を行う必要があります。

ホイールアライメントを自分で調整する際の注意点

もしDIYでホイールアライメントの調整を行う場合には、以下の注意点を守ることが重要です。

適切な知識と道具の準備

ホイールアライメントの調整には、専門的な知識と正確な測定器具が必要です。
事前に関連する情報を十分に学び、必要な道具を用意してください。

正確な測定を行う

ホイールアライメントの調整は、正確な測定に基づいて行われます。
測定の際には車両を水平な場所で安定させ、タイヤに均等な荷重がかかるようにしてください。

車両のメーカーの指示に従う

各車種やメーカーはホイールアライメントの調整方法や範囲について、特定の指示を出しています。
メーカーの指示に従い、適切な調整を行ってください。

専門家の助言を求める

ホイールアライメントの調整は専門的な作業です。もし不安や疑問がある場合は専門の自動車整備士や専門店に相談し、助言を求めることをおすすめします。

まとめ

ホイールアライメントは車両の安全性や快適性に直結する重要な要素です。正しいホイールアライメントはタイヤの均等な摩耗や車両の安定性を確保し、燃費改善やタイヤの寿命延長にも寄与します。

ホイールアライメントの調整が必要なサインとして、ハンドルの傾きや車両の引っ張り感、タイヤの偏摩耗、異音や振動などが挙げられます。

一般的には、専門の自動車整備士や専門店でのホイールアライメントの調整が推奨されます。
ホイールアライメントの調整料金は地域や店舗、車種によって異なりますが、一般的な相場は10,000円から20,000円程度です。

適切なホイールアライメントの維持は、車両の安全性と快適性を確保するために重要です。定期的な点検と必要に応じた調整を行い、安全なドライブをお楽しみください。

ホイールアライメントのQ&A

Q1:ホイールアライメントの頻度はどのくらいですか?
A1:
ホイールアライメントの頻度は車両の使用状況や路面の状態によって異なりますが、一般的には、1年に1回またはタイヤの交換時に点検と調整を行うことが推奨されます。

Q2:ホイールアライメントがずれてしまった場合、どのような問題が起こる可能性がありますか?
A2:ホイールアライメントがずれていると、タイヤの偏摩耗や車両の不安定感、ハンドルの引っ張りや振動などが生じる可能性があります。また燃費の悪化やタイヤの寿命低下なども起こる可能性があります。

Q3:ホイールアライメントの調整を怠ると、どうなりますか?
A3:タイヤの摩耗が不均等になりタイヤの寿命が短くなるだけでなく、車両の安定性や操縦性も低下する可能性があります。また燃費も悪化する場合があります。

Q4:ホイールアライメントの調整は、自動車保険の対象になりますか?
A4:一般的にホイールアライメントの調整は、自動車保険の対象外です。保険の適用範囲や条件については、保険会社や契約内容によって異なるため、保険契約書や保険会社に確認することをおすすめします。